テレアポを行う上で、ほとんどの会社が事前に用意してくれているトークスクリプトですが、どんな構成で作られていて、何故このタイミングでこのフレーズが必要なのかな?と思ったことはないでしょうか。
さらに基本的な流れに沿ったステップを意識したトークスクリプトだけでは、困ることが多くあり、どのようにしたら乗り越えられるのか、すごく便利な自己流のテレアポトークがあればいいのに!なんて思ったことはないでしょうか?
そこで今回は基本的なトークスクリプトに組み込まれているステップごとの解説やスランプに陥らない自己流トークの展開方法について分かりやすく解説しましたので最後まで読んでテレアポのスキルアップに役に立って頂けたら嬉しいです。
テレアポのトークスクリプトとは?5つのステップを理解すると楽になる!
テレアポでは、電話をかけた後は自分から話を進めていかないと仕事が成り立ちません。こちらから一方的に電話をかけるわけですから、電話がつながった瞬間、一言でも何かを話さないと、不審に思われすぐに電話を切られてしまいます。
とこんな話を聞けば、
- テレアポ未経験者だけど大丈夫なのかしら・・・
- 商品知識が頭に入っていないから質問に即答える自信がないよ・・・
- テレアポなんて無理ゲーだよ!
といった不安な声が聞こえてきそうですが・・・そこは安心してください!と言い切れる理由があります。
さらに、トークスクリプトは初心者だけではなく、慣れてきたけど、いまひとつ成績が上がらなくて困っている中級レベルのテレフォンアポインターにも非常に効果を発揮しやすくなっています。
トークスクリプトを考えておくと何が変わるかもう少し詳しくみていくと・・・
- 迷いながら話さなくて済むので、話す相手に意識が向き話しやすい人だと思ってもらえる。
- うまくいっている人の言いまわしが身に付き、自分に何が足りないかわかる。
- ここまで言っても、断られるのは、ニーズがそもそも無いんだろうと割り切れ精神的負担が減る。
上のとおり、トークスクリプトを用意しておけば、最低限の話す内容を明確化させながら進めていけるので、気持ちに余裕が持てることで電話に出た相手も聞いてあげようと思ってくれるのですが・・・電話に出てくれるお客様によっては「テレアポの電話=絶対に断る」と決め込んでいる人も多くいらっしゃいます。
特に会社相手のテレアポでは、会社名と自分の名前を名乗った瞬間、受付の方は警戒モードに入り・・・
- どんなご用件でしょうか
- 当社と取引はございますか
- 売り込みの電話なら結構ですけど・・・
といった冷たい言葉が返ってきてしまうケースがよくあります。
こんなことを先に言われてしまったら、どんなにトークスクリプトどおり完璧に印象良く話をしても、最初の段階で不要な電話と判断されてしまっているわけですから、適当な対応をされたり一方的に電話を切られることも少なくありません。
受付の方にとってみれば、一日に10件以上のテレアポ目的の電話に出ることもある多々ありますし、電話の相手が同じようなフレーズを言ってくれば「また、同じ人がかけてきたの?」と感じ、適当に対応したくなる気持ちもわかります。
とはいうものの、ここで引き下がってはテレアポとしての成功率が格段に下がってしまいます。会社相手のテレアポの成功は、業界内でよく言われる「受付突破」次第と言われていて・・・本当に話を聞いてもらいたいキーマンや担当者に電話を取り次いてもらえる対策が必要になってきます。
ということで、「受付突破」の対策についてもトークスクリプトの一つのステップとして、すぐに使えるように盛り込んでおくと、自分がペースを握ることができ、受付の方の判断で担当者やキーマンに取り次いでもらえない確率が抜群に減らせます。
「受付突破」のステップとして、一例をあげると・・・
こんな感じで、最初の名乗りの段階で、ほかのテレアポ電話との差別化したフレーズを付け加えるだけで、意味はちょっと不明だけど、もしかしら重要な連絡かもしれないと思わせる効果があるわけでして・・・実際にあっさり担当者やキーマンに取り次いでくれる確率が格段に高くなります。
ただこのトーク内容見て、「え!こんな事を言ってもいいの?」と思った人もいるのではと・・・
確かに、出し抜くようなズルイ方法という印象も残りますので、キーマンや担当者につないでもらった後は、自己流のトークを展開して、テレアポ目的の電話であることを伝える必要がありますので、新人のテレフォンアポインターさんにとっては難しい?と感じてしまうかもしれません。
でもトークスクリプトに盛り込まれるべき5つのステップの目的を理解いくと自己流のトークも自然に出てくるようになり、すごく気持ちが楽になるんですね。
では・・自己流のトークをどうやったら作れるか?難しく考えずに簡単にイメージできるように書いてみますね!
テレアポのトークスクリプトで自己流トークの流れや作り方を決めていこう!
テレアポのトークスクリプトの作成基準には、決まりはないのですが、理想としては、
トークスクリプトどおりに話を進めていけばあなたが売りたい商品やサービスを欲しいと思うお客様にアポイントがいつの間にか取り付けられるようになっている!
という事なのですが・・・そんなウマい魔法のようなトークスクリプトなんて何年かけても作れるはずがありません。
ちなみに、私が今まで作成したテレアポのトークスクリプトでは、こんな事を意識して作っていました。
ただし、どんなに渾身のトークスクリプトを使っても、話を進めていくと、どこかのステップで必ず話の流れを遮るような反応がかえってきて困ってしまう事が多々あるわけでして・・・その反応に上手に応えられず、まごついていると、お客様に断られる流れをつくってしまう事になり、そうなると中々挽回がききません。
なので、トークスクリプト外の流れになってしまった場合、慌てずに自然な雰囲気で、どのようにしたらうまく切り返えし再び、主導権を引き戻すかの対策が必要です。
この対策も、いろいろな方法がありますが、余り難しく考えずに対応するには、トークスクリプトのステップに基づいた自己流のトークを考えておく事をおすすめします。
【事例1】
お客様「へ~、なるほどいい話だね!とりあえず資料でも送っておけば検討するよ」
アポインター「承知しました。資料はご用意しております。ただし、お客様の状況に応じてご提供しているサービスですので、お会いして進めさせて頂ければと存じます。」
【事例2】
お客様「間違いなくいい話だけど・・・忙しい時期だから会っている暇なんてないんだよ。」
アポインター「そうですよね~!でも、今日このお電話ですでに10分もお話していて、お客様のお悩みを十分把握できました。今度、お会いする時は、この半分の時間で簡潔にご案内できるように整理してまいりますので○日の○時と△日の△時ではどちらがご都合いいでしょうか」
【事例3】
お客様「悪いけど、おそらく話を聞くだけで終わると思うよ!」
アポインター「お忙しい中、お会いできることを楽しみしています。もし気に入って頂いて、当社のサービスが御社の経費に削減となり、今後の事業拡大につながれば○○様もうれしくないでしょうか」
上で上げた3つの事例は、興味付けが終わり最後のアポント日時の提案をしようとしたステップでの断り文句なのですが、お客様が発した断り文句の真意を探るために
- 相手の気持ちを受け止める。
- 相手の反論した言葉やフレーズを利用できないか考える。
- 最終的に訪問への取り付けに話をもっていくように促す。(こじつける)
といった事をイメージしながら独自トークを展開するのですが・・・ある意味すべて基本のトークスクリプトに話を引き戻すための、こじつけに近い感覚で作れるように意識しています。
この対策は難しく考えてしまうと、スランプの原因になってしまいアポイント率が安定しなくなってしまいますので、独自トークといっても、最終的には基本のトークスクリプトのステップに基いた内容になる事を意識していきます。
お客様が発した言葉やフレーズの真意を探るときにも有効ですので、咄嗟に出てくるように慣れておく必要があります。コツとしては、普段からトークスクリプトの流れに戻すイメージを常に意識しておくと楽ですよね。
もちろん、トークスクリプトには、お客様の反応に応じて何パターンか用意すべきとの意見ありますが、100人の断りに100通りのスクリプトを用意するのは現実問題不可能ですので、私としては、いかがなものだと思ってます。
テレアポのトークスクリプトをもう一度おさらい!トークの流れのポイントまとめ!
ここまでの事例を通してテレアポにおいては、トークスクリプトが非常に重要だということがわかったもらえたのではと思います。そこでもう一度、5つのステップに分けた時に、各ステップについての重要なポイントをまとめましたので、もう少し簡単にイメージしてもらいたいとおもってます。
会社相手のテレアポのトークスクリプトでは、
【①挨拶・自己紹介】⇒【②受付突破】⇒【③電話の目的と商品案内】
⇒【④アポイントの打診】⇒【⑤クロージング】
というステップでトークスクリプトを組み立てています。
もう少し、ステップごとの役割や目的を詳しくみていくと
①【挨拶・自己紹介】会社名と自分の名前を印象良くで伝え、きちんとした会社であることを印象つける
- 声のトーン
- 明るくハキハキ
- 早口にならないように丁寧さを心がける。
②【受付突破】電話に最初に出る受付の方の判断で断られないよう気を付け、部署の担当者やキーマンに取り次いでもらう為に言い方を工夫する。
- 「○○に特化した□□会社の(自分の名前)と申します」と電話をかける会社に関係性を持たせる
- 「先日の○○会でお伝えした△△法の改定の件でお電話しました」とその担当者しかわからないフレーズを使い、とりあえず担当者へつながないといけないと思わせる。
※このステップでは、受付者レベルで重要な電話ではないと切り捨てられないよう、自然さを装う事が重要です。
③【電話の目的と商品案内】キーマンや部署の担当者を相手にテレアポの目的と紹介したい商品やサービスのメリットを全力で伝える。
- 多くの悩みを引き出し、問題解決に寄り添ってあげる。
- 質問は小出しにして、相手から「YES」を多くもらい親近感を植え付ける。
- 「相手の部下を1日でやる気にさせる管理者向けの○○研修」「最新の○○を使用した長時間使用しても目に優しいシステム」といったような相手に響くキャッチコピー的な説明をしていく。
④【アポイントの打診】お客様のネガティブ発言をつぶしていき、切りのいいタイミングでアポイントをきっていく
- ネガティブ発言の真意を探る
- ネガティブ発言を全面的に押し出してきても慌てず常にお会いして解決させてもらいたいというマインドを持つ。
- 電話で細かい商品説明はしない。訪問して会ってから詳しい説明をするという話に持っていく。
⑤【クロージング】日時を設定したら、なるべくドダキャンを防ぐためにも、商品のベネフィットを軽く刷り込んで、お会いすることに意義があることを明確に言い切る。
- 会うだけでいいとか挨拶だけでもさせてほしいという案内はしない。この商品を手にすれば利益につながればうれしいですよねといった感情に訴える話で終える。
- 会ってもらう事にへつらわない。(こびない)
最近は、テレアポの研修を多くする機会が増え、トークスクリプトの読み込みやロープレの段階でもこのようなステップごとの役割や意識するポイントを説明してあげると、新人さんほど、納得しくれ、理解が深まったといった感想をいただきます。
結構、トークスクリプトは重要だと謳われながらも、どんな部分が、どういう理由で重要か簡潔に説明されていないこともある為、私の経験に基づいたトークスクリプトのステップごとの解説をさせていただきました。
この内容を見てテレアポって面白そうだなね!と思っていただけたら幸いです。