テレアポで安定的な成績を維持していくには、お客様からの断り文句に対して、アウト返し(切り返し)のコツをつかむ事が最も重要です。たいていはキツイ断り文句を何度も浴びせられながら少しずつ身に付けていけれるようになるのですが・・・そうなる前に心が病んでしまい、辞めてしまう人も多くいます。

 

テレアポ上達を謳った書籍も多く出版されていて、内容の大半がアウト返しの事例紹介になっているものが多くありテレフォンアポインターの一番の悩みどころという事がうかがえます。

私がテレアポの指導を行っている時でも、現場のアポインターから切り返しトークについての質問が一番多いと感じていて、少しでも精神的負担が軽くなってほしいと考え頻度の高い断り文句に対しての「アウト返し」については事例集としてトークスクリプトに盛り込んでいます。

 

実際のところ事例集は覚えても即効性があるわけではなく、根底にあるマインドしっかり身に付けてこそ、効果が高くなる考えてます。更に最近はコロナの影響もありテレアポ業界が激変していて、アウト返しだけを身に付ければ、テレアポで成功できると言い切れなくなってきてます。

とは言っても、昨今の事情に適したアウト返しの事例をまだ知り得ていないだけでお客様の現状に寄り添ったアウト返しトークを磨いていけば、まだまだ通用するのではとも思ってます。そこで今回は、従来の「アウト返し」の事例を元に、面白い切り返しトークなどもチェックしながら、時代に適したアウト返しトークとはどういう内容なのか考察していますので参考にしていただけたら幸いです。

テレアポのトーク「アウト返し(切り返し)」とは?

テレアポ経験者であれば、誰しもがテレアポ電話をかければ、お客様から「結構です!」「間に合ってます!」といった断り文句で返された経験をお持ちなのではないでしょうか。

 

そのお断り文句に対して、そのまま素直に「失礼しました」と引き下がって電話を切ってしまっていては、安定的にアポイントを獲ることはできません

 

というわけで、断り文句に対しての「アウト返し(切り返し)」を必ず実行する必要があるのですが・・・テレアポ初心者さんにとっては、頭の中が真っ白になってしまい、どんな言葉をアウト返しとして遣うべきなのか言いあらわすことができないまま、電話を切られてしまう事が多いですね。

 

こうならないために多くの会社では、トークスクリプトの中に「切り返しトーク集」という断り文句毎に○○と言われたら、△△と応えるといった事例集を、盛り込んでいます。

 

とはいうものの、お客様は断り文句は様々ですし、内容が同じでもニュアンスが微妙に違って、百人百様の事例集を用意するのは現実的とは言えませんよね。

 

それに念頭に置いておくべき事として、お客様は必ずしも、案内される商品やサービスを全く不要だから断り文句を返してきているわけではないという認識を持つべきでして・・・アポインターは、このお客様の断り文句が本当に商品やサービスが不要なのか断り文句の裏にある本音の部分を見抜くスキルが求められるわけです。

 

そこで私の経験で、初心者でも簡単に切り返しができるようにと、

【例1】

お客様「もう間に合ってるんですけど・・・」

アポインター「と言いますと~!」

⇒オウム返も不要で、このままのフレーズを言い返す事がポイント

 

【例2】

お客様「もう間に合ってるんですけど・・・」

アポインター「○○というサービスが多くてどれも同じではないの~!」という声もよく耳にしますが

⇒お客様の断り文句に対する本音を確認したいために遣う

 

と、この2つのパターンのいづれか、もしくは、例1と例2をコンビネーションで使ってみて様子を見てみましょう!と言ってます。

 

これを言えば、たいていのお客様が何らかの反応を見せるてくれます。最初の断りが入った段階では、つけ入るスキ間もない状況だったのが、最初の時よりも軟化の姿勢を見せてくれ話のとっかりがしやすくなるんですよね。

 

今日は断り文句ばかり言われ付いてないな~と思っていた状況が一変して、お客様からの本音がポロポロと出始めてきて、現場からも本当に即効性のある切り返し方法ですね・・・という声を多くいただいてますので、特にテレアポ初心者にはお勧めしたいハードルが低いアウト返し(切り返し)になっています。

 

もっとも、このフレーズを遣って全くお客様に変化がなければ、その時はキッパリと諦め、割り切って次のコールに集中した方がその日のテレアポ電話を良いリズムで進めていけると考えています。

 

ところが、このやり方を教えても、もっとピンポイントでお客様に刺さるキラーフレーズを教えてほしいと言ってくる人が多くいらっしゃるのも事実です。個人的には、こう言えば必ず思い通りに誘導できる凄いアウト返しのフレーズが世の中に出回っているのかと疑問ではありますが・・・昨今のテレアポの切り返しトークを私が知らないだけで、もしかしたらハッとするようなキラーフレーズを見つけられるのでは?と期待を抱きながらブログ記事を中心にチェックしていきたいと思います。

テレアポのトーク「アウト返し(切り返し)」の事例集をチェック!

 

ブログや書籍で紹介しているテレアポの「アウト返し(切り返し)」事例集を見ているとテレアポ実践者の誰もが同じような断り文句に対して言い返せずに頭を抱えるていると感じています。

 

例えば、このように会社名と自分の名前を名乗った途端に強い口調で言われる断り文句ですが・・・

  • 間に合ってますけど、ご用件は何でしょうか?
  • 当社と取引なければ、お断りするように言われてますので・・・

    初心者ほど返す言葉がないまま、電話の相手に主導権を握られながら断られる理由を作ってしまい、担当者に取り次いでもらえないというのは何とももどかしい気分になってしまいますよね。

     

    そこで対策として、こんな切り返しトークが紹介されています。

    切り返しトーク

    御社と同じ業種で実績や事例がたまって来たので紹介させて頂きたくご連絡させていただきました~

    と返すことで、売り込みというよりも、利益につながる情報の共有をしたい!というニュアンスを伝える事で受付の人が取り次いでおいた方が会社にとっては業績アップにつながるかも?という気持ちになると解説されていますが・・・

     

    確かにこの切り返しトークを聞いた受付の人には、会社にとって有益な情報なら担当者に取り次いでおいた方がいいかもしれないという気持ちになりますね。強烈に効果があるかどうかは何とも言えませんが、使ってみる価値はあると思います。

     

    続いての例は、最初から受付の人にご用件は~というフレーズを言わせないようにする方法でして

    【切り返しトーク】

    ○○法の改正に伴いまして、△△件でご連絡いたしました!

    というあくまでも受付の人がアポントの対象となる担当者やキーマンに繋いでもらえるようするにはどうしたらいいのかという事を念頭においてのトーク内容となっていますが・・・

    このやり方はあり!かな・・・と思いました。○○の部分は、かける相手の会社の業界に因んだ法律や規約を言い出しに使い、△△の部分は市挨拶の件とか先日の招集会の件といった何かの会合を匂わすことで、担当者ではないと分からないという事が伝わり、とりあえず、受付の人では判断がつかないため取り次いでおこうかと考えますよね。

    ちょっと卑怯なやり方にも感じられますが、BtoBのテレアポでは、テレアポ業界でよく言われる「受付突破」対策としてここまで意識して受付の人から担当者に取り次いでもらえるように言い回しや話す内容を工夫しないと、なかなか突破するのは困難ですし・・・実際、私も10年くらい前に頻繁に使った時期があって非常に効果的でした。

     

    では、今度はコレもよく言われる断り文句ですが・・・

    • 今時間がないので聞いてられないよ。
    • 忙しいから後にしてもらえますか。

       

      いきなり相手の状況を考えすに、営業の電話をするわけですから、たとえ忙しくなくても、こんな風に言われてしまうのは仕方がないのかもしれませんが、ここで引き下がっていたのでは、テレアポで成功できませんので1件でも、聞く耳を持ってもらえるためにトークに工夫が必要ですね。

       

      切り返しトークの事例として

      【切り返しトーク】

      あ~そうですよね。その通りですよね!ゆっくり考える時間もないですし、面倒くさかったりもしますよね。今、すぐに考える必要もないので安心してください。万が一そういう事を考える時がきた時に相談できる相手がいるほうがもう間違いなくいいじゃないですか?

       

      という具合に売り込み臭をなくし、警戒心を解きながら、今すぐに検討する必要はなく、視点を現在ではなく将来的な話として逃げ道を作った提案をしながら潜在意識には「本当は必要かもしれない」という刷り込みを行わせる方法になっているわけですが・・・これも営業現場ではよく使われる手法ですが、今すぐの購入には至らないものの今後の見込み客なる可能性がありますので、使ってみてもいいのではと感じました。

       

      続いて金銭面でよく言われることですが

      当社では、予算的に厳しいので、見送ります。

         

        【切り返しトーク】

        年内にどうにかしてください!といった話ではなく、今後についてのご連絡なんですよ。来年はコロナも随分とひと段落して環境的に変わってくると思うんですね。その時に今こそコレをすべきだ!と考えた時にタイミングを逃さないようにするための準備として、聞いてほしいんですね・・・

        こんな例が紹介されていましたが、先程と同様に視点を変えるという事を言いたいのでしょうね。

        たしかに現在では無理そうでも将来的には投資が必要なケースは会社の場合は特にありますので、つなぎとめておく事が大切ですしお客様側も、いますぐ決めないといけないとなると、そこまで必要性がないなら、拒否したくなりますが、こういう先を見据えた話にすり替えて提案してあげれば、好感をもってもらえますし、検討してもらえる可能性も少しは上がってきますので、こういう切り返しトークも自然に言えるようにしておくと、アポイントの件数も増えてくるでしょうね。

        最後に、これもよく言われる断り文句でして、聞いた途端に、大半は直に引き下がってしまう事が多いのですが・・・

        他社と既に付き合いあるから、必要ないんだけど・・・

           

          【切り返しトーク】

          そちらの状況はどうでしょうか?今は全く何もサービスを使ってない事の方が珍しいですし、並行して使うことも必要ですよね。それに、こういうご時世で他社さんに万が一なんて事があった場合の保険として、いざという時にあのサービスがあったな~という事を頭の片隅に置いておくだけでも安心できるわけでして・・・そのためのご連絡だったんですよね。

          こういう断り文句を言ってきた時は、言葉の真意を確かめる事が重要なポイントなのですが・・・

          仮に既に他社と契約してしまっていても実はうまくいってなくて、どうしたらいいのか不安な気持ちになっている状態の時にこんな言い方で提案されれば、この人に相談してみようかなと考えてもらえる可能性がありますので、非常によい切り返しトークですね。

          相手の状況に寄り添った内容になっていて、好感が持てるので、お客様が発した言葉が単なる断り文句でなければ、いいお付き合いをするきっかけにもなりそうなので、使ってみるべきだと感じました。

           

          テレアポのトーク「アウト返し(切り返し)」面白い切り返しなどもチェック!

           

          よく使われるアウト返し(切り返し)トークの事例集を見てきましたが、どれもが、真っ当な言い回しになっていて、なるほどな~とは思うものの、そこまで奇抜さはなかったですね。

          断られてしまうと、もう2度とその会社へは電話をかける事がないかもしれませんが、やはり会社相手のテレアポですので最初に会社名を名乗りますので、余りにもふざけた切り返しをしてしまったら、会社の印象が悪くなりますので、最低限のマナーは必要ですよね。

           

          という事で、会社相手のテレアポでは人があまり使わないような目新しいアウト返しの事例を全面的に紹介している人がほとんどいないと分かりましたが、そういう状況の中でも、個人ブログ運営者の記事で面白い切り返しトークをいくつか見つけましたので

          • え~、こんな切り返ししてもいいの?
          • この言い方は、社会人としてヤバいのでは・・・
          • 言い方次第では、使えるかも?

          といった視点でテレアポ経験者の私ながらの意見や感想を交えながらチェックしていきたいと思います。

          まず、こちらの例ですが会社相手のテレアポですので、金銭面についてあからさまに言われるのは稀ですが・・・

          【断り文句】

          お金がないからいらないよ!
          【切り返しトーク】

          さようでございますか?その点はご安心ください。こっそり私が工面させていただきますので、まずはお会いしましょう!

          アポイントに繋げたい気持ちは分かりますけど、普通に考えればバレバレの嘘だと分かりますよね。しかも最初から断り文句の真意を確認してない切り返しトークなのでアポインターとしての対応方法も好ましくないのですが・・・仮に本当にお金についての相談を持ちかけられても、一人の営業の力だけでお金を動かすなんてできるはずもないですし、何しろ「こっそり」と言うのが怪し過ぎますよね。どう考えても全うな会社という印象は持たれそうにないです。

          もっとも訪問してからの営業力勝負でと考えているのかもしれませんが、アポイントを取る前の話の内容であっても、例えば、「ご負担のないお支払方法をご提案いたします」といった・・・もう少し言い回しに工夫が必要なのではと感じます。

          続いての事例ですが、こんな言い方されては、もう引き下がるしかないと思ってしまうのも致し方ないところを・・・

          断り文句

          売り込みの電話は一切、聞かないよ!

          切り返しトーク

          〇倍の効果がある広告の話なのですが~、こういう話って間に合ってますよね?

          聞く耳をもってくれなさそうな断り文句に対して敢えて引く事で、売り込み臭を出さずに競合他社との差別化を図った切り返しトークになっていて、ちょっと聞いてみようかな・・・という気持ちになりますね。この言い方なら試してみる価値はありますね。

          続いて、こちらもテレアポ電話ではうんざりする程、聞きますが・・・

          断り文句

          全く同じサービスに入ったばかっりだから、もう必要ないよ!

           

          【切り返しトーク】

          え~!当社のサービスは業界初のサービスですから、それは偽物ですね・・・そちらは私がお会いした時に解約の手続きをいたしますので○日〇時は都合はいかがですか。

          お客様が選択した行動に対して頭から否定するのはよくないですよね。自社の商品やサービスが、どんなに優れていても、まずは、お客様が選択した行動を肯定してから提案するのが望ましいと思います。

          それに選んだものが「偽物」いう根拠のない決めつけや、お客様の意向も聞かずに「解約」しますという・・・余りにも身勝手な発言が常識では考えられないと感じましたね。こんな事を言っているテレフォンアポインターが周囲にいたら、私だったら絶対に叱りますよ。使ってはいけない論外の切り返しトークです!と・・・きっぱり言わせてもらいます。

          最後の事例となりますが、面白過ぎて思わず笑っちゃいました!

          断り文句

          ごめんなさい!電話だけで十分良い話を聞けたので、とりあえず検討しておきますね。必要だと思ったら○○さん指名でこちらからお電話差し上げますね~

          切り返しトーク

          でた~日本企業の「先送り」体質!良い話と感じてもらえているのならば、行動するのは、今でしょう!と思いますよ・・・

           

          会社の方針なのか、それとも担当者の判断でテレアポ電話をかけてきた相手を不愉快にさせたくないという配慮でこのような断り文句を言ってきているのでしょうが、私がこのような言い方をされたたら凄く不快になります。本音を言って欲しいですし、いっそうの事、ガチャリされた方がましなくらい、嫌な気分になります。

          なので、この切り返しトークは、断り文句に対して切り返しをしたというよりも相手は建前で言っていると感じ取って、アポインターとしての本音をお客様側にぶつけきたという点で面白いな~というかスカッとしましたね。これが言えたら、テレアポで病む人なんて随分減るのではとも思いましたね。

           

          確かに、アポインターとしての正しい切り返しトークは相手の本音の部分、この場合であれば、「提案された内容自体を考えるだけでも面倒」といった気持ちになっている部分に切り込んでいきネガティブな部分を一つ一つ摘み取って最終的にアポイントにつなげられるトーク展開をしていくのが望ましいのですが・・・得てしてこのような建前的な断り文句で返してくるお客様はアポイントに繋がる確率はかなり低いといのが経験を通して感じています。

           

          お客様に対しては失礼な切り返しトークではありますが、やんわりとした言い方であれば、ユーモアが入っている事もあり、相手もそれ程、不快な気持ちにならず、マイナスイメージを持たないのではと思います。

           

          という事で、テレアポのマナーばかりを気にしていては精神的負担も大きくなり、心が乱されニーズがあるお客様をとりこぼしてしまう原因になるので時には本音をぶつけてみるのも有効な手段と感じましたね。

           

          まだ他にも、斬新なアイディアを盛り込んだ切り返しトークが存在しそうですが、私がWEBサイトでざっと調べた内容はこれが主に目立った内容でしたので参考してくだされば幸いです。結局「これを言えば、自分の誘導したい方向に導ける」という切り返しトークは、存在していないと分かりましたし、最近の状況に合った切り返しトークはそれ程目新しい内容ではないと感じました。

           

          常にお客様が言い放つ断り文句の本音の部分を確認しながらトーク展開をしていく意識を持つことが大切と考えています。

           

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